2008.06.28
![]() | 世論〈上〉 (岩波文庫) (1987/07) 掛川 トミ子W.リップマン 商品詳細を見る |
![]() | 世論 (下) (岩波文庫) (1987/12) W.リップマン掛川 トミ子 商品詳細を見る |
マス・コミュニケーション論レポートのために読んだ本。
この講義のことは知らなくても、萩谷先生の事を知っている方は多そうです。
ちなみに読みは「せろん」ではなく「よろん」。
自治体論の宮崎先生が言ってました。
『世論』は第一次世界大戦後、大衆化する国民とメディアの意義を説いた本です。
この本をよりよく理解しようと思うなら、第一次世界大戦について正確に把握する必要があるでしょう。
しかし、ここで論じられている内容は時代を超え、現代を分析し警告を発しているように感じられる。
現代の大前提、世界の認識について論じられていた感じです。
レポートで1600字の感想・批評を書かなくてはならないので、簡単に感じたこと・面白かったことを整理。
・哲学者からの引用(プラトン、アリストテレス)
・事実の認識における食い違い ex)ヨーロッパ像とヨーロッパの実情
→我々は周囲の状況を間接的にしか知らない
・第一次世界大戦における「宣伝」
・p72われわれの属する社交仲間は、「みんなが言うところでは」という口ぐせの中の「みんな」に相当する人びとで成り立っている。
・「第四章 時間と注意力」冒頭
・p96われわれが「メキシコ」という言葉を用いたなら、ニューヨークに住む人はそれによってどのようなイメージを思い描くだろうか。
→おそらく、砂漠、サボテン、油田、メキシコ人、ラム酒を飲むインディアン、(以下略)
・↑と同様の例:日本、異国人
・ステレオタイプについて ex)「金属」という語に対する素人と科学者の認識の食い違い
・ステレオタイプと旅行の例え→現代における観光と同じ問題を秘めている
・p144ある批評家からの引用文 ……相対性理論も進化論と同様に、明快ではあるがいささか正確性を欠いた俗受けする注解を科学面でたくさん加えられたのち、世界制覇の道へと歩みだす事になろう。
・ステレオタイプと事実との分岐点:アメリカの発展における光と影
・p157われわれのものの見方は、現にそこにあるものとわれわれがそこにあるだろうと期待するものとの組み合わせである。
・統計の正確性に対する疑問
・p262上巻の解説におけるリップマンの人間関係論
・第一次世界大戦における事実と認識
・事実・観念と行動 ex)飢えている子ども
・p51 ともかく、われわれが一定の人たちを信頼していることはたしかだ。彼らは、われわれが道の物事のほとんど全領域と結びつく手段となっている。実に奇妙なことだが、ときにわれわれのこうした面は、生まれつきの不名誉な性格、つまり、羊のように盲従し、猿のように物真似をする性格がある証拠と考えられることがある。
・p59 あらゆる実際的な目的に向かう直接行動の力は、大衆に提示された問題に対し「イエス」か「ノー」かを言うのが精一杯である。なぜなら、一つの問題が大衆の全員に同じかたちで、自然に、しかもほぼ同時にあらわれることは、きわめて単純な場合だけしかないからである。
・第五部 第十五章 指導者たちと一般大衆
→自分たちは一般の人びとの心の中にある計画を表面化しただけだ。
→同じ刺激にさらされた大衆は、理論上は誤差の多角形として図示できるような感情の反応を見せるだろう。
・目撃できない世界を判断の場にもちこむために不可欠なもの、について。
・政治学とジャーナリズム(新聞の持つ役割)
・p220現代社会に関するニュースの質は、がいして現代の社会組織をあらわす指標となっている。
……こんな感じです。
この時間があればレポートはけっこういいところまで進んだかも。まぁいいです。
これだけの分析を第一次世界大戦後にするなんて凄い。さすがハーバード大卒。
リップマンは新聞を扱っていたけど、仮に彼が2008年を分析したとすればどうだろう。
自分はインターネットの批判がされると思います。
例えば、もはやアングラ的な性格が消えつつある2ちゃんねる。
2ちゃん内の意見が力を持つようになっている状況。
ブログだって立派に情報伝達の役割を担っている。
うーん。気になる。
以下、雑記。
鬱スイッチが入りやる気が出ません。木行ハジメです。
バイトが辛いです。
読書家がバーミヤンで夜勤だなんて、似あわなすぎて笑えてくる……。
さて、明日は東京大学へ行ってきます。
世界の文学とラテンアメリカというシンポジウムが開かれるそうなので。
ほんとうは桜庭一樹目当てだったのに、パネリストに注目したら何だか凄い人たちが。
エドワード・ゴーりーでおなじみの柴田元幸先生。
ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』(未読)翻訳の野谷文昭先生。
ミラン・クンデラ『微笑を誘う愛の物語』(未読)翻訳の沼野充義先生。
ちょうど最近読んでいる本とニアミス。
これは楽しみ。楽しみすぎる。
桜庭一樹だってイベントじゃあまり本について語らないし。
しかも通学に使っている南北線で簡単に行ける!
問題は時間ですね……15時からって結構辛い。今日も夜勤だし。
寝坊しないようにします。
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